Excelの関数、もう”覚える”のをやめませんか——ChatGPTに日本語で頼む非IT事務の自動化入門【2026】

※PR:本記事はアフィリエイト広告を含みます。

朝9時すぎ。出社して最初の仕事は、先月の売上一覧を部署ごとに集計することだ。検索窓に「SUMIF 使い方」と打ち込む。今週これで3度目になる。前にも調べたはずなのに、関数の書き方がどうしても思い出せない。例を見て、自分のデータに置き換えて、また少しズレる。気づけば30分が消えている——本題の集計には、まだ手をつけていない。

この記事は、そんなふうに「関数を毎回ググって時間が溶ける」人のためのものだ。結論から言う。Excelの関数は、もう”覚える”のをやめていい。覚える代わりに、やりたいことを日本語でChatGPTに”頼む”。これが、非IT事務職にとって一番現実的な時短になる。

結論:Excelは「覚える」より「頼む」が速い

非IT事務職にとって、Excelは「覚える道具」から「頼む道具」へ変わりつつある。関数やマクロを暗記しなくても、日常の集計や整理は片づく時代になったからだ。これがこの記事の結論だ。

理由はシンプルだ。関数の暗記は、覚えても使わなければすぐ忘れる。一方でChatGPT(対話型のAIサービス)は、やりたいことを日本語で説明すれば、数式や手順を返してくれる。つまり、覚える対象が「関数の文法」から「やりたいことの説明の仕方」に変わる。後者のほうが、事務職にとってずっと身につけやすい。

背景には、AI利用の急速な広がりがある。生成AIを「業務に利用している、または利用予定」とした企業は49.7%にのぼった。前年(42.7%)から伸びており、約半数が活用に前向きな計算だ(総務省 令和7年版 情報通信白書、2025年7月)。AIはもう、一部の詳しい人だけのものではない。

だからこの記事では、関数の作り方そのものは深掘りしない。代わりに「何を任せられるのか」「どう頼むのか」「どこで人が確かめるのか」という”考え方の地図”を渡す。覚えない働き方の全体像をつかむ、入口の記事だと思ってほしい。

なぜ非IT事務職ほど「覚えない」が効くのか

「覚えない」という発想は、実は非IT事務職にこそ一番効く。理由は、覚えることが目的ではなく、作業を終わらせることが目的だからだ。ここを取り違えると、勉強だけが増えて成果が出ない。

考えてみてほしい。関数の本を買ったが3ページで閉じた。VLOOKUPを使うたびに検索し直す。前任者が組んだ謎の数式が壊れて、誰も直せない。多くの事務職が、こうした「覚えられない側の現実」を抱えている。これは能力の問題ではない。年に数回しか使わない関数を、人が暗記し続けるのは無理がある、というだけの話だ。

ここでAIの役割がはっきりする。企業が生成AIを最も使っている領域は、メール・議事録・資料作成といった事務作業が中心とされている(総務省 令和7年版 情報通信白書、2025年7月)。つまり事務職の日常業務こそ、AIが力を発揮する主戦場なのだ。紙や手作業が残る中小企業ほど、覚えずに頼める仕組みの効果は大きい(中小企業庁 2025年版 中小企業白書)。

見落とされがちなのが、「苦手意識」という隠れたコストだ。関数が苦手な人ほど、作業のたびに「また間違えるかも」と身構える。その心理的なブレーキが、作業を実際の手間以上に重くしている。ChatGPTに頼む方式は、この「うまく組めなかったらどうしよう」という不安そのものを取り除く。完成形を覚えていなくても、対話しながら近づけばいいからだ。

しかも「覚えない」は、もう少数派の選択ではない。個人の生成AI利用経験率は1年で9.1%から26.7%へ急増した(総務省 令和7年版 情報通信白書 個人編、2025年7月)。周りはもう、静かに使い始めている。国全体で見ても、日本のデジタル化は部分最適から全体最適へと進む段階にあるとされる(IPA DX動向2025)。現場の小さな「覚えない」の積み重ねが、その流れの一部になる。

結論として、非IT事務職は「関数を覚える努力」を手放してよい。手放した時間を、やりたいことを正確に伝える練習に回すほうが、はるかに割がいい。覚えないとは、学ばないことではない。覚える対象を「関数の文法」から「頼み方」に賢く乗り換えることだ。

ChatGPTに任せられるExcelの”日常作業”マップ

ChatGPTに任せられるのは、データ分析だけではない。むしろ事務職の毎日を圧迫しているのは、地味な”繰り返し作業”のほうだ。まずはその全体像を、頭の中に地図として持っておきたい。

なぜ地図が必要かというと、「何を頼めるか」を知らないと、頼むという発想自体が湧かないからだ。多くの人は、目の前の作業を「自分で手作業するもの」と思い込んでいる。だが、その大半はAIに下書きさせられる。地図があれば、作業のたびに「これは頼めるかも」と立ち止まれる。

事務職の日常Excel作業(転記・表記ゆれ統一・重複削除・集計・書式変換)のうち、ChatGPTに任せられる作業を一覧で示したマップ図

具体的には、次のような日常作業が「頼める側」にある。

  • 転記・並べ替え:別シートの内容を決まった形に並べ替える
  • 表記ゆれの統一:「(株)/株式会社」「全角/半角」「日付の形式」をそろえる
  • 重複の洗い出し:同じ取引先や同じ伝票番号の重複候補を見つける
  • 集計の数式案:部署別・月別の合計や件数を出す数式を作ってもらう
  • 書式・形式の変換:縦持ちの表を横持ちにする、差し込み用に整える

これらに共通するのは、「手順は単純だが、回数が多くて時間を奪う」という性質だ。1回5分でも、毎日・毎週となれば積み上がる。覚える価値が薄いのに、手作業だと地味に重い——この層こそ、頼んで楽になる効果が大きい。

これらは、関数名を知らなくても「やりたいこと」は日本語で言える作業ばかりだ。ChatGPTはExcelやCSVのファイルを読み込んで、集計や表の作成に対応できる(OpenAI公式ヘルプ、執筆時点・無料版は混雑時に制限あり)。ただし会社のデータを貼る前には注意が必要で、その線引きは後の章で扱う。

まとめると、Excelの日常作業の多くは「頼める側」にある。まずこの地図を持ち、目の前の作業がどちら側かを意識するところから始めたい。

「覚えない」の入口:日本語で頼む1つの型

覚えない働き方の入口は、たった1つの”頼み方の型”を持つことだ。プロンプト(AIへの指示文)を何十個も覚える必要はない。型を1つ持てば、作業が変わっても応用が利く。

なぜ型が大事かというと、AIは「察してくれない」からだ。頭の中の前提を省くと、ズレた答えが返る。逆に、必要な要素をそろえて伝えれば、精度はぐっと上がる。覚えるのは関数ではなく、この「伝える順番」だけでいい。

型は、次の4つを順番に書くだけだ。

状況:どんなデータか(例:A列に取引先名、B列に金額が並んだ表)
やりたいこと:何を得たいか(例:取引先ごとの合計金額を出したい)
条件:守ってほしいルール(例:金額は半角、空欄は0として扱う)
出力の形:どう返してほしいか(例:使う数式と、貼る場所を一緒に教えて)

たとえば集計なら、こう頼める。「A列に取引先名、B列に金額が入った表があります。取引先ごとの合計金額を別表で出したいです。金額は半角で、空欄は0として扱ってください。使う数式と、どのセルに入れるかを初心者向けに教えてください」。これだけで、関数名を一切知らなくても、貼って試せる答えが返ってくる。

うまくいかないときは、返ってきた答えに対して「この部分がエラーになった」「列がずれた」と”会話を続ける”だけでいい。一度で完璧を狙わず、やり取りで近づける。これが「覚えない」の核心だ。頼み方そのものをもっと体系立てて磨きたい人は、入門記事のChatGPTの頼み方(プロンプト)入門も合わせて読むと、型が自分のものになる。

なお、この「日本語で正確に頼む力」は、Excelだけでなくメール・資料・議事録にもそのまま効く汎用スキルだ。腰を据えて学びたいなら、AI活用講座で体系的に学ぶのも近道になる。

(PR)AI・ChatGPT活用講座をUdemyで探す

まとめると、覚えるのは関数ではなく「状況→やりたいこと→条件→出力の形」という頼み方の型ひとつ。これが覚えない働き方の入口になる。

ただし丸投げはしない——AIに任せる作業/人が確かめる作業の線引き

「覚えない」と「丸投げ」は違う。ここを混同すると、かえって事故が増える。AIに任せてよい作業と、人が必ず確かめる作業を、最初に分けておくことが大切だ。

理由は、AIが時々”もっともらしい間違い”を返すからだ。数式の形は正しそうでも、対象範囲が1行ずれていたり、空欄の扱いが想定と違ったりする。国の指針でも、AIの活用にあたっては人間中心・透明性などが求められ、最終的な確認は人が担う前提が示されている(AI事業者ガイドライン、2026年3月)。

ExcelをAIで自動化するとき、AIに任せてよい作業と人が必ず確かめることを左右で対比した線引き図

線引きの目安は、こう考えるとわかりやすい。

  • AIに任せてよい:数式の案を出す/表記をそろえる下書き/作業手順の説明/重複の”候補”出し
  • 人が必ず確かめる:最終的な数値の正しさ/元データとの照合/お金や人に関わる判断/社外に出す前の最終チェック

具体例で言えば、合計金額の数式はAIに作ってもらってよい。だが、その合計が元の伝票と一致するかは、必ず自分で1〜2件サンプルを突き合わせて確認する。AIが返した重複候補も、消す前に必ず人が目視する。”案はAI、判断は人”——この役割分担が、覚えない働き方を安全に回すコツだ。

特に注意したいのが、データの「範囲」と「条件」のズレだ。AIは見えていない行や、想定と違う空欄の扱いを、勝手に補って答えることがある。だから、返ってきた数式は必ず実際のデータに当てて、件数や合計が肌感と合うかを一度見る。1件でも違和感があれば、その時点で立ち止まる。この習慣があるだけで、覚えない働き方の事故はほとんど防げる。

検算や、AIの間違いの見抜き方をもっと知りたい人は、AIの”もっともらしい嘘”を見抜く確認術が役に立つ。確認の型を持っておくと、安心して任せられる範囲が広がる。

まとめると、覚えないとは丸投げではなく「案はAI・判断は人」という分担のこと。この線引きを守れば、時短と正確さは両立できる。

会社のデータを貼る前に——個人情報・機密の扱い

頼む前に、必ず立ち止まってほしいことがある。会社の名簿・取引先・売上などを、そのままChatGPTに貼ってよいかという問題だ。ここは時短より先に、確認すべき一線になる。

理由は、入力したデータの扱い方によっては、個人情報保護のルールに触れるおそれがあるからだ。個人情報保護委員会は、生成AIに個人データを含む内容を入力する際の注意を呼びかけている。利用目的の範囲内かを十分確認すること、提供事業者がその内容を機械学習に使わないかを確認することなどが求められる(個人情報保護委員会 注意喚起)。事務職本人が実データを扱う以上、これは他人事ではない。

では、どうすればよいか。実務での備えは、次の3つに集約できる。

  1. 会社のルールを先に確認する:データの外部入力に関する社内規程・上長の許可をまず確認する
  2. 個人を特定できる形にしない:氏名・連絡先・取引先名などは、A社・Bさん等のダミーに置き換えてから貼る
  3. 設定・プランを確認する:入力内容が学習に使われない設定か、業務向けの条件かを確認する

たとえば「取引先ごとの集計」を頼みたいなら、実名のまま貼る必要はない。取引先名を記号に置き換え、構造だけをAIに見せて数式を作ってもらえばいい。出来上がった数式を、自分の手元で本物のデータに当てる。これなら、実データを外に出さずに済む。

まとめると、頼む前のひと手間——ルール確認・ダミー化・設定確認——が、安心して使い続けるための土台になる。便利さの前に、この一線を必ず置いてほしい。

もっと深くやりたくなったら——関数・VBA・分析の”各論への地図”

ここまでで「覚えずに頼む」全体像はつかめたはずだ。次に役立つのは、もっと深くやりたくなったときの”行き先の地図”だ。この記事は入口なので、各論は専用の記事に降ろしておく。

理由は、目的によって必要な深さが違うからだ。日常の集計止まりでいい人もいれば、データ分析やマクロ(VBA=Excelを自動操作する仕組み)まで踏み込みたい人もいる。最初から全部を学ぶ必要はなく、必要になったときに必要な各論へ進めばいい。

行き先は、目的別にこう分かれる。

こうして見ると、覚えない働き方は「Excelを楽にする」だけで終わらない。日本語で頼む力は、副業やキャリアの場面でも武器になる。非IT職が専門知識ゼロからAIで効率化・収入アップを目指す道筋を知りたい人は、実践講座でその全体像をつかむのも手だ。

(PR)未経験からAI活用!収入アップ実践講座を見る

まとめると、この記事は入口、各論は専用記事という地図を持っておけば、必要なときに必要なだけ深掘りできる。迷わず次の一歩を選べる。

▶ あわせて読みたい:経費精算・立替精算のチェックをChatGPTで時短する方法

▶ あわせて読みたい:Copilot×Excelで経理・営業事務のデータ分析を自動化する方法

▶ あわせて読みたい:Microsoft Copilot×Excel完全入門 ─ 製造業事務職・経理・営業事務が明日から使える5パターン+実プロンプト3本【2026年5月版】

▶ あわせて読みたい:Gemini×Excel職種別活用ガイド ─ 製造業事務・経理・営業事務が明日から使える3パターンと実プロンプト【2026年5月版】

まとめ:覚えない働き方が、明日の残業を1つ減らす

Excelの関数は、もう”覚える”のをやめていい。覚える代わりに、やりたいことを日本語でChatGPTに頼む——これが、非IT事務職にとって一番現実的な時短だった。冒頭の「SUMIFを毎週調べ直す朝」は、頼み方の型ひとつで終わりにできる。

理由を振り返ろう。関数の暗記は忘れやすく、年に数回の作業を覚え続けるのは無理がある。企業のAI利用は事務作業が中心で、事務職の日常こそAIの主戦場だった。だからこそ、覚える努力を「正確に頼む力」に置き換えるほうが割がいい。

そのうえで守るべき線も確認した。”案はAI、判断は人”。最終的な数値や、お金・人に関わる判断は必ず人が確かめる。会社のデータは、ルール確認・ダミー化・設定確認のひと手間を置いてから扱う。覚えないことと、丸投げは違う。

次のアクションは1つだけでいい。明日の朝、いつも検索している関数の作業を、この記事の頼み方の型でChatGPTに頼んでみる。「状況→やりたいこと→条件→出力の形」を日本語で書くだけだ。覚える努力を、考える時間に変える。その小さな一歩が、明日の残業を1つ減らす。

AI

jitsumuai / jitsumuai.com 運営者

プロフィールを見る →

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です