社内でChatGPTを安全に使う!中小製造業・事務職向けルール整備ガイド+ひな形付き【2026年版】

※本記事にはアフィリエイト広告(ChatGPT Team・ChatGPT Plus・Microsoft 365 Copilot)が含まれます。


社内でChatGPTを安全に使う!中小製造業・事務職向けルール整備ガイド+ひな形付き【2026年版】

この記事の結論:「禁止」より「安全に使えるルール」が現場を守る

「うちの社員がChatGPTを使い始めたみたいだが、情報が漏れないか心配」「ルールを作りたいけど、何から手をつければいいかわからない」——そんな悩みを抱えている総務担当・現場リーダーの方は、今の日本に非常に多くいます。

IPA(情報処理推進機構)をはじめとする公的機関の調査・報告では、中小企業でのAIツール利用に関連した情報管理上のリスクへの対応が課題として指摘されています。しかし多くの会社が「禁止」という対応を取った結果、社員が隠れて使い続けるという状況が生まれているケースも見られます。

「禁止」ではなく「安全に使えるルールを整備する」が、今の正解です。

この記事では次の3つをお届けします。

  1. ChatGPTの情報漏洩リスクの仕組みを「IT知識ゼロ」でも理解できる解説
  2. コピペOKな「社内AI利用規程ひな形(A4一枚版)」
  3. 今日中に完了できるChatGPTの安全設定手順

IT担当者がいない中小製造業・事務職の現場でも、この記事1本でルール整備が完結します。


まず理解する:ChatGPTに情報は「保存」されるのか?

ルールを作る前に、仕組みを正しく理解しておきましょう。怖がりすぎず、かつ油断もしない。そのために必要な知識です。

ChatGPT(Web版)のデータの流れ

ChatGPTのWebブラウザ版でテキストを入力すると、次の流れでデータが処理されます。

  1. あなたが入力した文章がOpenAI社のサーバーに送信される
  2. AIが返答を生成し、あなたの画面に表示される
  3. 会話履歴がOpenAIのサーバーに保存される(デフォルト設定の場合)

つまり、Web版ChatGPTに入力した内容は、インターネット経由でOpenAI社のサーバーに送られています。メールを送る感覚に近いと考えてください。

「防げるリスク」と「防げないリスク」

リスクの種類防げる?対策
会話がAIの学習データに使われる✅ 防げる設定でデータ学習をオフにする(後述)
過去の会話がAIに記憶される✅ 防げる毎回「新しいチャット」を使う
機密情報を「うっかり」入力してしまう⚠️ 設定では防げないルールと教育で対応する
OpenAI社サーバーへの一時的なデータ送信❌ 避けられないWeb版の構造上の仕組み。Teamプラン等で管理強化

この表が示すポイントは、設定で防げるリスクは設定で対応し、防げないリスクはルールと教育で対応するということです。

無料版・Plus版・Teamプランのデータの扱い

プランデータ学習デフォルト管理者機能
無料版あり(デフォルトON)手動でオフ設定が必要なし
Plus版あり(デフォルトON)手動でオフ設定が必要なし
Teamプランなし(標準で無効)設定不要あり(管理者画面)

注記:各プランの仕様・料金は変更される場合があります。最新情報はOpenAIの公式サイト(openai.com)でご確認ください。


【NG入力一覧】社内で絶対に入力してはいけない情報10選

#NG情報の種類製造業・事務職での具体例代替(抽象化してOKな入力例)
1顧客・取引先の氏名・連絡先「〇〇株式会社の田中部長から連絡があり…」「お客様から連絡があり…」
2社員の個人情報「山田さんの今月の給与は〇〇円で…」「社員の給与計算で〇〇の場合は…」
3未公開の製品仕様・設計情報「新型モデルXXXの耐荷重は〇〇kgで…」「新製品の仕様書の文章を整えてください(仕様は省略)」
4契約書・見積書の全文「この契約書を要約してください」(全文貼り付け)必要な条文のみ抜粋して入力
5社外秘の会議議事録「今日の役員会議の内容:…(役員名・数字入り)」固有名詞を除いた内容のみ
6原価・仕入れ値・利益率「A製品の原価は〇〇円、利益率は〇〇%で…」「製品の原価管理の仕組みを説明してください」
7セキュリティ情報「社内システムのID:〇〇、パスワード:△△△」入力する理由が存在しない。絶対NG
8顧客クレーム(氏名入り)「〇〇様からのクレーム内容:…」「顧客からクレームを受けた。対応メールの文案を作ってほしい」
9NDA対象の機密情報「A社と締結したNDAの内容に基づくと…」NDA情報は形式を問わず入力禁止
10採用候補者の個人情報「〇〇さん(30歳・前職□□)の選考結果は…」「中途採用の面接評価シートのフォーマットを作ってほしい」

「これ入れていい?」を即判定するフロー

  • ① 実在する個人名(社員・顧客・取引先)が入っている → NG
  • ② 金額・数量など自社の内部情報が特定できる → NG
  • ③ 「社外秘」「機密」「NDA」がついている資料から取った内容 → NG
  • ④ システムのID・パスワード → NG

①〜④のどれにも当てはまらない → ひとまずOK(迷ったら上長に確認)


【ルール整備】コピペOKな社内AI利用規程ひな形

ルール整備の3ステップ

  • ステップ1:現状把握(今週) — 社内でどのAIツールを誰がどう使っているか確認する
  • ステップ2:ひな形のカスタマイズ(今週〜来週) — 以下のひな形を自社にあわせて修正する
  • ステップ3:周知・運用開始(来月初め) — 朝礼・回覧・メールで社員に共有する

社内AI利用規程ひな形(A4一枚版・コピペOK)

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【社内AI利用規程(簡易版)】
制定日:    年  月  日  版数:1.0
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1. 目的
本規程は、社内における生成AI(ChatGPT等)の適切な利用を促進し、
情報漏洩等のリスクを防ぐことを目的とします。
2. 対象となるAIツール
ChatGPT(OpenAI)、Gemini(Google)、Copilot(Microsoft)
その他の生成AIサービス全般
3. 利用可能な業務(例)
・業務メール・社内文書の下書き作成
・会議の議事録の要点整理(固有名詞・社外秘情報を除くもの)
・報告書・マニュアルの文章改善
・アイデア出し・ブレインストーミングの補助
・一般的な質問・情報収集
4. 禁止事項(入力してはいけない情報)
① 顧客・取引先の個人情報(氏名・連絡先等)
② 社員の個人情報(給与・評価・住所等)
③ 未公開の製品仕様・設計・試作情報
④ 契約書・見積書・財務情報の全文
⑤ 社外秘・機密指定の情報
⑥ NDA(秘密保持契約)対象の情報
⑦ システムのID・パスワード
⑧ 採用選考に関する個人情報
⑨ 顧客クレーム等の個人が特定できる情報
⑩ その他、社外に開示できない情報全般
5. セキュリティ設定
ChatGPTを使用する場合は以下を必ず実施すること。
「設定」→「データコントロール」→「モデルのトレーニングに使用」をオフ
※設定画面の名称はOpenAIのUI更新により変更される場合があります。
 最新の手順はOpenAI公式サイトでご確認ください。
6. 違反時の対応
情報セキュリティ担当者(総務部)に報告し、再発防止策を講じること。
7. 問い合わせ窓口・改訂
本規程に関する質問・改訂は総務部(担当:    )まで。
次回見直し予定:    年  月
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【安全設定】ChatGPTのデータ学習をオフにする手順

注意:以下の手順はOpenAIの設定画面に基づいていますが、UIのアップデートにより画面の名称や手順が変更される場合があります。最新の手順はOpenAI公式サイト(help.openai.com)でご確認ください。

ステップ1:ChatGPTにログインし、画面左下のアカウントアイコンをクリック

ステップ2:「設定(Settings)」を選択

ステップ3:「データコントロール(Data Controls)」タブを開く

ステップ4:「モデルのトレーニングに使用(Improve the model for everyone)」をオフ(グレー)にする

ステップ5:設定が保存されたことを確認して完了

この設定は1回行えば以降のすべての会話に適用されます。


🏢 複数人で使うならChatGPT Teamプランが安心

ChatGPT Teamプランは標準でデータ学習が無効化されており、管理者が組織全体のアクセスを一括管理できます。社員3名以上でAI活用を進める会社は、まず公式サイトで詳細を確認してみてください。

料金・プラン詳細:ChatGPT Team 公式サイト

※料金は為替レートや契約条件により変動します。最新情報は公式サイトでご確認ください。


Microsoft 365 Copilotという選択肢

すでにMicrosoft 365を使っている会社には、**Microsoft 365 Copilot(法人プラン)**も安全な選択肢です。Microsoft Azureのインフラ上で動作し、入力データは自社テナント内で処理されるため、OpenAIのモデル学習には使用されません。

注記:データの取り扱いはプランや設定によって異なります。詳細はMicrosoft公式ドキュメントでご確認ください。


🔹 個人利用ならChatGPT Plusが最適解

データ学習設定をオフにするだけで安全に使えます。料金・プラン詳細はOpenAI公式サイトでご確認ください。

※料金は変更される場合があります。最新情報はOpenAI公式サイトでご確認ください。


【活用推進】ルールを守りながら使える業務別プロンプト例5選

プロンプト例①:月次報告書の下書き(事務職向け)

以下の実績データをもとに、社内向け月次報告書の下書きを400字程度で作ってください。
・今月の売上:前月比〇〇%(金額は省略)
・主な取組み:〇〇施策を実施
・課題と来月の対策:〇〇の改善が必要
読み手は上司(製造業の管理職)です。

プロンプト例②:社内通知メールの文章(総務向け)

以下の内容で、全社員向けの通知メールを作成してください。
内容:AIツールの社内利用ルールを本日から運用開始する旨の案内
トーン:丁寧かつわかりやすく。難しい言葉を使わない。文字数:300字以内

プロンプト例③:作業手順書の改善(製造業向け)

以下の作業手順書の文章を、新入社員でも理解できるよう改善してください。
専門用語には簡単な説明を加え、一文を短くしてください。
[手順書の本文をここに貼り付け ※固有名詞・機密情報は省くこと]

プロンプト例④:会議アジェンダの作成(現場リーダー向け)

来週の生産会議のアジェンダを作成してください。
・目的:今月の品質問題の原因確認と対策決定
・参加者:5名(役職名のみ、個人名は不要)
・時間:60分
各議題に目安の時間を入れてください。

プロンプト例⑤:改善提案書の下書き(現場担当向け)

以下の内容をもとに、職場への改善提案書の下書きを作成してください。
・問題:〇〇の作業で毎回〇〇分の無駄が発生している
・原因(推定):〇〇が整理されていないため
・提案:〇〇を導入・整備することで解決できる
・期待効果:月〇〇時間の削減
フォーマット:「問題→原因→提案→効果→必要コスト」の順で。

まとめ:今週やること3つで「社内AI環境」が整う

#アクション目安時間
1ChatGPTの「データ学習オフ」設定を全端末で実施する5〜10分/人
2ひな形をカスタマイズして社内に回覧する30分
3「NG入力一覧表」を印刷してデスク・工場の掲示板に貼る10分

完璧なルールより、今週中に動ける最小限のルールを優先してください。


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